会期は終了してしまいましたが(26日まで)週末、池袋にあるパルコミュージアムにて開催されていた「叢展 蠢く植物の世界」を観に行きました。
正直なところ、植物オブジェの展示だと思っていたのですが・・実際は本物の多肉植物とサボテンの展示でした。
展示物は全て撮影可。
叢(くさむら)というのは小田康平さんが経営している広島県の植物屋の屋号です。
チラシによると小田さんは異分野とのコラボレーションも多く、銀座エルメスのウインドーディスプレイも手掛けたことがあるらしい・・。
この時、たまたまギャラリートークが始まり・・せっかくなので参加しました。
叢の店主、小田さんは当初、切り花を扱う花屋だったのだそう。
依頼され、ショールームなどにフラワーアレンジメントを施しても切り花というのは3日目くらいから弱ってくことに疑問を感じ、サボテンや多肉植物など、ある程度水を与えなくても丈夫なものを主に扱うことにしたのだとか。
トークでは参加者からの質問も受け付けてくれ、サボテンの接ぎ木というか、くっつける方法なども説明してくれました。一人、60代後半くらいのおばさんが熱心に育て方や品種を訊いていたっけ。
※イラストはイメージです。広い美術館でギャラリートークが始まるとけっこう迷惑なんですが・・この時は20〜30人くらいでちょうど良かったです。
小田さんは広島から12時間かけて東京に到着したばかり、の割にはわかりやすく、なごやかにトークは繰り広げられました。
↑これも接ぎ木したサボテン。
サボテンは「けっこう明るい日陰」で育てるのが良いらしい・・。
↑「秘密の部屋」なるコーナーも。
小田さんは「ナウシカ」映画に影響を受けたそうです。
ポストカードセットを購入。
展示作品も含め、レジ附近に並んでいたサボテンも全て販売されていました。
育て方をあまり知らない自分はやはり衝動買いは出来ず・・。
他に便利そうなハサミなんかもありました。
そういえば椎名誠さんがエッセイの中で、桜の木に群がる毛虫を見ながら、「蠢」という漢字は実に理にかなっているようなことを書いていたっけ・・と思いつつ、会場をあとに。
叢展の近くでは、漫画の実写版映画?の期間限定カフェがあり・・階段に沿って長蛇の列が・・。
↑帰り道に撮影したアジサイ。
本当はちょっとアジサイ見物にでも出かけようかと思っていたのですが・・なぜかサボテンになってしまった。
おまけ
最近読んだ本。
日本全国の動物園に居るカバに会ったという俳人の本です。
発行されたのは2008年なので情報がかなり古く・・旭山の百吉♂や旭子♀、上野のユイちゃん♀は登場しません。上野のサツキ♀や宇都宮のワタルくん♂はまだ健在。
本の内容はともかく・・別府のラクテンチから香川のレオマワールドに移ったカバ、楽平(レオマでは「チビ」という名前)のその後が気になります。熊本のセキアヒルズに移ったという噂もありますが、レオマにしてもセキアにしても現在はカバは居ないもよう・・。
↑この本は「カバに会う」の中でほんの少し引用されていたので気になった次第。
1972年、主人公の朋子が芦屋の伯父さんの家に1年だけ預けられていた時のお話。
注目すべきは朋子の従妹のミーナがコビトカバのポチ子に乗って通学していたということ・・。
読んでいるとこれは作者(小川洋子さん)の私小説?と勘違いしてしまいますが、ジャコビニ流星群、ミュンヘンオリンピックのこと、戦前に私設動物園があったことは事実であるものの、フィクションのようです。実際に動物園を作った企業のご子息はカバでなく、ロバで通学していたとの噂。このお話に登場する洋菓子店Aはアンリシャルパンティエ(頭文字はHですが)がモデルと思われ・・。
芦屋へはヨドコウ迎賓館を観に行ったことがある自分は、時代が違うものの芦屋の街にコビトカバが歩く光景を浮かべながら読みました。
本日はここまで。