たびのきろく

カバ好き人間のたびのきろく。

東京ステーションギャラリー 神田日勝 大地への筆触 展

やっとボチボチ美術館も再開し始めまして・・

東京ステーションギャラリーで開催中の「神田日勝 大地への筆触」展を観てきました。BS日テレぶらぶら美術・博物館」を見て、ちょっと行ってみたいと思った次第。番組ではリモート収録みたいな感じでしたが、かえってわかりやすかったです。

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一応、コロナ対策ということで、チケットはローソンで日時指定券を事前に購入しないと入れません。前売りを持っている人は予約しなくてもよいそうです。

 

神田日勝は今年、没後50年。32歳で亡くなっているので、まだお元気でも全くおかしくないはず・・。北海道生まれなのかと思っていたら、なんと東京生まれ。終戦のころ北海道に家族でやってきたとか。

なつぞら」とかいう朝ドラマに日勝をモデルにした人物が出てきたそうですが・・朝ドラはもう何年も見ていないので全くわからず。

お兄さんも画家で、東京藝大の出身。日勝は中学を卒業後、農業をしながら絵を描いていたそうです。雑誌など切り抜いて参考にしていたようで、スクラップブックみたいなものも。

お兄さんの絵や、日勝が影響を受けた絵も展示してありました。中でも曹良奎というマンホールみたいな絵を描いていた画家は1960年ごろに帰還事業で北朝鮮に渡ったらしく、現在は消息不明。

そういえば、ダンボ母が中学生くらいの時、隣のクラスの生徒で北朝鮮に帰った子が居たとか言っていたなーー。渡った人々は皆、今どうしているのか・・・。

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購入したポストカード。左側は「馬(絶筆)」の左半分です。 

 

番組でも言っていましたけど、日勝の絵は遠近法がセザンヌみたいにバラバラでして・・構図がキチキチな絵(余白が少ない)絵が多い・・というのが個人的な感想。学校で絵を学んでいないので、いろいろとらわれず描けたのかもです。

基本的に、絵が上手いといわれる人の描き方って、炙り出しのように全体的に出来上がってくるのが普通かと思っていましたが、未完の傑作と言われている「馬(絶筆)」なんかは画面の左側のみ妙に描きこまれていたりして。

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※イラストはイメージです。館内はマスクを着用しなくてはなりません。

日勝が使っていたパレットや絵の具の展示もありまして。絵の具はホルベインのもの。画室を描いた絵にはクサカベという絵の具メーカーの段ボールが。50年以上前からホルベインとかクサカベの絵の具ってあったんだ!と失礼ながら思ってしまった。

あとで調べたところ、クサカベは昭和3年ホルベインは明治33年に創業だそうです

 

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↑わりと立派な冊子とリーフレット(ジュニア向け?)を貰ってきました。スポンサー?らしい柳月というお菓子メーカーの商品も売店にあったようなのですが、この日は売り切れ。

冊子には日勝の奥さんが文章を寄せています。お兄さんもまだお元気のようです。

いずれ、北海道の神田日勝記念美術館へも行ってみたいもの。

 

日時指定制のわりにはそこそこの人出。なんとか密を避けて見学。

それにしても東京ステーションギャラリーも靴の音が気になる床でして、どうにかならないものか・・と思ったり。

個人的には「◯◯◯美術館展」よりもこういった画家個人の展覧会のほうが好きなのですが、中止になってしまったボストン美術館東京都美術館で開催するはずでした)はちょっと行ってみたかった。

 

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※イラストはイメージです。百貨店内は入口と出口が分かれていたり、サーモカメラがあったり・・。

この日はカモメ眉毛な姪が好きなイカシュウマイを購入し、復活した有楽町のマルシェで椎茸を購入しつつ帰路に。天気予報は怪しかったものの、なんとか雷雨に遭わずに済みました。

東京駅は観光客らしき人々がほぼ居ないせい?か、いつもよりは人が少なかったような。

 

 

 

おまけ

日勝展は日時指定だったので、入場までの少しの間、丸の内オアゾにある本屋へ。

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↑熊を発見。どうしてこんなところにあるのかは謎なんですが、三沢厚彦・作品なんだそう。肉球がピンクなのは何故なのか。

 

本日はここまで。