先日、椎名町まで行ってきました。池袋から西武池袋線に乗って1駅。
住所としては東京都豊島区です。
そもそも椎名町まで来た理由は先月、トキワ荘通りお休み処がオープンしたと聞いたからでした。トキワ荘というのは漫画家が何人も住んでいたという(1950年代〜60年代初めごろ)有名すぎるアパートですが既に30年以上前に取り壊されてしまっています。もう存在しないアパートを街おこし?的なものとしているのがすごいなーと思ったり。
ここは元・米店だった建物です。漫画家の先生たちが住み始めたころは「米穀通帳」なるものが存在し、米は配給だったとか。米穀通帳は自分の母でさえ使ったことがないと言っていたので・・けっこう時代を感じます。
1階はライブラリーのようになっており、靴を脱いで2階へ上がると↑寺田ヒロオ先生の部屋が再現してあります。寺田先生の私物ではなく、当時の家具などを探し集めて構成したものだとか。
↑これは石ノ森章太郎先生がよく通ったという喫茶「エデン」の椅子とテーブル。「エデン」は道路拡張のため閉店してしまいました。
↑藤子A先生の「まんが道」にも登場するラーメン店「松葉」の当時の写真とお皿・マッチ箱。
左上の時計は寺田ヒロオ先生のもの。息子さんらしき方がコメントをよせています。
↑もちろん現在の「松葉」にも寄ってきました。
店内には藤子先生をはじめ、いろいろな漫画家の方々のサインがずらり。
ラーメン(480円)はごくごくありふれた感じでしたけど美味しかったです。
↑トキワ荘に住んでいた先生たちのパネル。
思わず「赤塚先生、男前・・。」とつぶやいてしまったら、近くに居た係員の方が
「皆さんそうおっしゃいます。。」と一言。
このお休み処、入れ替わりに人が入ってくるといった感じで混んではいませんでして、いちいち係員の方が説明してくれます。個人的にはもっとゆっくり見たかったのですが。
↑開館記念ということで左側のポストカードをいただきました。
水野英子先生が自費出版したという「トキワ荘日記」(右側)を購入し、お休み処をあとに。
↑この漫画を読むと、水野先生だけでなく漫画家の先生それぞれのトキワ荘話が楽しめます。
↑もちろんトキワ荘跡地へも行ってきました。
このモニュメントが建っているあたりは裏の非常階段側。
正面入り口は落合電話局(今のNTTビル)側にあったのだそう。
↑落合電話局側には紫雲荘という赤塚不二夫先生が仕事場として借りたアパートが現在も残っています。ただ、当時は1階が店舗で2階が貸部屋だったそうです。
トキワ荘はもちろんのこと、漫画家の先生たちが通った銭湯や蕎麦店、レコード店などは既に無くなっていて、形を替えながらも残っているのはこの紫雲荘と松葉ラーメン店ぐらいのようです。なんだか残念。
↑これは近くの南長崎花咲公園にあるモニュメント。
ここにはトキワ荘に住んでいた漫画家の先生しか載っていませんが、つのだじろう先生や永田竹丸先生など通い組の先生もけっこういたはず・・。
↑玄関のところに停まっているスクーターは、つのだじろう先生の愛車らしいです。毎日のようにスクーターで通ってきていたとか。
↑帰りに見つけたのですが、駅の外壁にこんな散策マップがありました。
↑駅の階段にはこんな壁画も。
昨年の夏に東京都現代美術館の「マンガのちから」展で観たトキワ荘の展示とはまた違った臨場感?あったなーと思いつつ、トキワ荘周辺をあとに。
本日はここまで。