寒かったGWの最終日、またまた三井記念美術館へ行ってきました。
昨年、国宝・卯花墻(うのはながき)を観にきて以来、久しぶり。
この日の目的は7月13日まで開催中の「超絶技巧 明治工芸の粋」展。
7月までやってるし・・と思ってのんびりしていたのですが、どうやらNHKで放映(11日朝放送)してしまうということが判明。混む前に行っておこうと思った次第。
この展覧会は京都の清水寺の近くにある清水三年坂美術館の所蔵品が東京に勢揃いしています。清水三年坂美術館は村田製作所の専務だった村田理如(むらたまさよし)氏の工芸品コレクションの美術館。何度かテレビで見たことがあり、京都へ行った際には寄ってみたいと思っていました。
展覧会のチラシ(黄色)と清水三年坂美術館のリーフレット(左側)も貰ってきました。
展覧会としては内容も濃く、個人的にはとてもよかったのですが・・いかにせん、このチラシとかポスターと展示されている物とのイメージがかけ離れ過ぎているような気がしてなりません。なんでこんな黄色ベタなビジュアルにしたんだろうか・・。展示作品のイメージをぶち壊しているといっても過言ではない・・と思ってしまう。
↑これは展覧会オリジナルのポストカード。右上は並河靖之・作の七宝の皿。
これもどうして背景を黄色にしてしまったんだか・・・。
その他、自在という細かい鉄の部品を組み合わせた蛇や海老の作品や、印籠、刀装具、香炉や棗といった茶道具なんかもありました。
↑これは清水三年坂美術館・製のポストカード。
自分がこの展覧会で一番、観たいと思っていたのは、左の安藤緑山(あんどうろくざん)・作の「竹の子、梅」。
牙彫(象牙の彫刻)とは思えない、「みずみずしさ」さえ感じる作品です。
単なる模刻とは違い、梅との構成も美しい・・。ため息しか出ません。ほお・・。
「竹の子、梅」は展覧会オリジナルのポストカードも売っていましたが、何故かこちらも背景を黄色にしてあったりして・・。もちろん購入せず。
右の茄子も安藤緑山の作品。安藤緑山という人は弟子もとらず、技術の継承もされなかったとかで、かなり謎めいた人物らしいです。作品にX線をあててみたところ、接合部分に金具が埋め込まれていることが解った、とパネルに書いてありました。
↑これらも安藤作品。
左のザクロも見事ですが、右の蜜柑は3つそれぞれ表情があり、剥けている皮の断面まで細かく表現してあったりします。
安藤緑山の作品の中で唯一、ちょっと牙彫だと無理があると思ったのはトウモロコシのヒゲぐらいでして、その他はいつまででも眺めていられるような・・そんな感じでした。
写真があまり良くなかったので図録は買わず。
一部、刺繍絵画に展示替えの作品があるようです。
京都へ行く目的が1つ無くなってしまいましたが・・内容的にはすごく満足して、美術館をあとに。
おまけ
近所の道ばたや川縁に良く咲いている花。
↑調べてみたところ、どうやらナガミヒナゲシという花のようです。
日本では雑草化しているみたいで、よくコンクリートの隙間から生えていたりします。爆発的?な繁殖力があるとか・・。
↑ご近所の塀からはみ出ていた鉄仙(テッセン・クレマチス)。
カメラを持ち上げて無理矢理、撮影してみました。紫がとても美しいです。
本日はここまで。