先日、日本橋三越にて写真展「木村伊兵衛 パリ残像」を観ました。
正直なところ、木村伊兵衛という名前は「木村伊兵衛写真賞」(優れた若い写真家に贈られる賞)で聞いたことがあるくらいだな・・と思っていたら、74年に亡くなられていました。
どうりで・・1901年生まれだそうなので、自分の曾祖父でもおかしくないくらいの時代の方。1930年から花王石鹸などの広告写真を手掛けていたそうです。
今回の展示は1950年代のパリの風景を写したもの、約130点。
自分が好きな画家・佐伯祐三もパリに住んでいましたが、それは1920年代。
今回の写真のパリは佐伯祐三時代より、少し近代化しているはずなんですが、パリへ行ったことがない自分は、1920年代なのか50年代なのか、「最近撮影した」と言われても区別がつかず。少しファッションがダボついている感じ?がするくらいで、看板や車は今よりもオシャレだなと思ってしまった。
個人的には当時の富士フィルムのパッケージも興味深かったです。
会場内は岩合さん写真展に比べるとやや空いており、とても見やすく・・。
「すごいなーーちゃんと水平とれているよ」と感心しているオジさんが居ましたが・・少し曲がっても現像でなんとかなるような気も。カメラに水平器付けていたかもしれないし。
また、この展覧会はニコンイメージングとかクレヴィス(岩合さん写真展など企画している会社)が協賛・協力しているので、展示物は銀塩でなく出力なのではないかと思われ・・。
↑ポストカードだけ購入。ファイルやトートバック、四つ切りプリントなんかも売っていました。
この展示は11月5日まで。
別の日。
足立区立郷土博物館にて始まった「大千住(おおせんじゅ)美の系譜 酒井抱一から岡倉天心まで」を観に行きました。
自分は足立区民でもないし、近くもないのですが、以前サントリー美術館で鈴木其一の展示を見た際、舩津家(谷文晁の弟子である足立区の豪農)がここの博物館に寄託している資料を見かけ・・また、酒井抱一も好きなので、ちょっと興味があった次第。
↑蔵みたいな博物館。
東京メトロ千代田線の亀有駅で下車、こち亀の両さん像を横目に東武バス(初めて乗った)に揺られること10分ほど。北綾瀬駅からでも行けますが、けっこう歩くようです。
今回の展示は舩津家ではなく・・江戸時代から接骨の名医だという名倉家に伝来した資料が中心でした。接骨院やクリニックは今でもあるようです。
ダメもとで聞いてみたところ、撮影OKとのこと。
↑歴代の名倉家当主。
↑これは名倉彌一氏の還暦祝いに、親交が深かった約100名の人々が書画をよせたもの。
松方正義(4、6代内閣総理大臣。松方幸次郎←西洋美術館の所蔵品をコレクション、の父)や橋本雅邦、五代目尾上菊五郎など錚々たる面々・・
↑菱田春草の絵も。ちょっとびっくり・・。
↑河鍋暁斎の掛け軸も。似たような烏の絵(確か和菓子の榮太樓が所蔵)を三菱一号館美術館の展覧会で見かけたような。何枚もあるのだろうか?
↑これはチラシやポスターにも使われていた、村越基栄(むらこしきえい)の紅葉鹿図屏風。
基栄は酒井抱一の孫弟子なんだとか。
↑これは村越向栄(むらこしこうえい)の月次景物図。
向栄は抱一の曾孫弟子です。
↑展示には関係ないですが、安かったので浮世絵カードセットを購入。
なんと5枚で170円。立派な封筒に入れてくれました。
※イラストはイメージです。
売店を兼ねた受付には、職業体験をさせてもらったという、中学生2人組がお礼を言いにきていたり・・・。自分が中学生のころは職業体験なんて無かったなーー博物館なら職業体験してみたかった。
博物館の裏手も見学。
東渕江庭園というそうです。紅葉していたらよかったかも。
臨渕亭という茶室もありましたが、この日は入れず。
↑ほぼ水田だったところを区画整理した、といったことが書いてある記念碑も。
↑博物館の前の通り沿いは水路みたくなっていました。
葛西用水親水水路というらしい。
画像ではよく見えませんが、ミシシッピアカミミガメが住んでいたり・・。
本日はここまで。